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    オーストリア料理の特徴と各地の名物料理

    オーストリアでは、古くから食文化が重要でした。ハプスブルク王朝の多民族国家では、多彩な食文化が融合し磨き上げられ、ここからオーストリア伝統の味覚が生み出されました。

    オーストリア料理は、いくつもの民族からなるハプスブルク帝国の何世紀にも渡る統治により、様々な文化を融合させています。これほど多くの影響が刻まれた料理はなかなかありません。そして、それぞれの州に郷土料理が今も伝えられています。

    ミラノからもたらされたウィーナー・シュニッツェル、ハンガリーから来たグーラッシュ、そしてポヴィドルタッシェール、ブフテル、ボイゲルなどの甘味は、ボヘミア生まれです。更にシュトルーデルは、ハンガリー経由でオーストリアへやって来たオスマントルコ時代の「置き土産」です。

    極めて複雑な構造をもつこの大帝国に住む11の民族は、おのおの独自の文化と料理をもっていたので、これを一括してオーストリア料理と呼ぶことはできなかったのです。しかし、帝国内のすべての道はウィーンに通じていたので、オーストリアの歴史を反映する味の迷路が、ウィーン料理と呼ばれるようになったのは、自然のなりゆきといえます。

    しかしウィーン料理だけがオーストリア料理のすべてではありません。各州それぞれが独自の伝統文化を持ち、個性的な味を生み出しました。ヨーロッパの東西南北を結ぶ接点というオーストリアの地理的独自性から、西端のフォアアールベルク州ではスイスとの結びつきが深く、東端のブルゲンラント州では料理を含む文化全般にハンガリーが色濃く影を落としています。

    ザルツブルク州およびオーバーエステライヒ州は西ドイツのバイエルン州に境を接しているためビール文化に属し、南からはイタリア料理の香りが流れ込んでいます。こうしてウィーンを離れ各州の味を訪ねると、次々と異なる文化圏に行き当たります。つまりオーストリアの料理とは、オーストリアという台所で歴史によって熟成されたヨーロッパの味わいといえましょう。

    ウィーン

    ウィーンの料理とお菓子は、ハプスブルク家の歴史と深く結びついています。ハプスブルク帝国の発展とともに、帝国内の各民族の伝統料理がハプスブルク 家の帝都ウィーンにが続々と流れ込んできました。それらが皇帝の宮廷とウィーンのエスプリで磨き上げられ、エレガントな中にノスタルジックな味わいを残しています。
    ハンガリーからはクレープの原形である「パラチンケン」や、貧困生活のシューベルトの好物だった鍋料理「グーラッシュ」、ボヘミアからは酵母菓子といった具合に、帝国の一部だった各地から帝都ウィーンへと受け継がれ、現在の洗練された味覚へと変化したのです。ですから、ウィーンの伝統料理では、どんな人の口にも合う「味の芸術品」をみつけることができます。


    代表的なウィーン料理


    ■フリターテンスッぺ Frittatensuppe:短冊状のクレープ入りコンソメスープ。

    ■グリースノッケルスッぺ Grießnockerlsuppe:粗挽き小麦粉のダンゴ入りコンソメスープ。

    ■レーバークネーデルスッペ Leberknödelsuppe:牛のレバーにパン粉を加えたダンゴ入りのコンソメスープ。

    ■ウィンナーシュニッツェル Wiener Schnitzel:世界に名高いウィーン料理。パン粉をつけて両面を焼いた仔牛のカツレツ。レシピ

    ■ターフェルシュピッツ Tafelspitz:格調高いウィーン料理。スパイス、レモンの皮な どで味つけしゆでた牛肉。つけ合わせは、リンゴ とホースラディッシュを合わせてすりおろしたアプフェルクレン。レシピ

    ■シュヴァインツブラーテン Wiener Schweinsbraten:ウィーン風ローストポーク。

    ■グラーシュ Gulasch”いまや完全にウィーン料理として定着したハンガリー風牛肉煮込み料理。レシピ

    ■ツヴィーベル・ローストブラーテン Zwiebelrostbraten:牛肉ロースト、輪切りのタマネギ入りソース付き。レシピ

    ■バックヘンデル Backhendel:ウィーン風フライドチキン。

    ■シュパーゲル Spargel:様々なアスパラガス料理。5〜6月がシーズン。

    ■鳥獣肉料理 Wild:年中いつでもというわけにはいかないが(シーズンは秋から冬にかけて)、シカ、ゲムゼ(アルプスカモシカ)、イノシシ、ノウサギ、キジ、11月11日の聖マルティンの日に食べるガチョウなど。

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    甘いお菓子

    ■ザッハートルテ Sachertorte世界的に知られるウィーンの名物。伝統を誇るホテル・ザッハーのチョコレートトルテ。

    ■アプフェルシュトゥルーデル Apfelstrudelごく薄いパイ皮にたっぷりのリンゴを包んだアップルパイで、トルコから入ってきました。

    ■グーゲルフップフ Gugelhupf各地で見られるリングケーキ。マリー・アントワネットがフランスへ持ち込み「クグロフ」になりました。

    ■カイザーシュマーレン Kaiserschmarrenパンケーキにレーズンを加えオーブンで焼いた後、細かくちぎり粉砂糖を振りかけたもの。オーストリア人はランチなどで食事としても食します。

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    カフェ文化

    ウィーンにはたくさんの特徴あるカフェがあり、芸術家や学生を始め市民に愛されている憩いの場所です。オーストリアの「カフェ文化」の歴史は古く、1683年のトルコ軍による第二次ウィーン包囲まで遡ります。トルコ軍の残したコーヒー豆をきっかけにカフェハウスの歴史が始まったとされ、現在、オーストリアのカフェハウスでは様々な種類のコーヒーが楽しめます。

    ■メランジュ Melange最もポピュラーなコーヒー。ミルクにホイップクリームと泡立てたミルクを加えたもので、ソフトな味わい。

    ■ブラウナー Brauner生クリームまたはミルク入りの一般的なコーヒー。大(グローサー)と小(クライナー)があります。

    ■カプツィーナ Kapuziner ホイップクリームを浮かせカカオの粉をふったもの。

    モカ Mocca:濃いブラックコーヒー。シュヴァルツアーともいわれ、小さなデミタスカップで出されます。

    ■アインシュペナー Einspänner日本式の「ウィンナーコーヒー」に最も近く、持ち手のついた背の高いグラスで供されます。

    ■アイスカフェ Eiskaffee日本のアイスコーヒーとは異なり、グラスにバニラアイスを入れた冷たいモカコーヒー。

    ニーダーエステライヒ州

    オーストリア最大の州ニーダーエステライヒの地形は変化に富み、森と渓谷と丘陵地帯からなっています。広大なウィーンの森の大部分もニーダーエステライヒに属するほか、北部ヴァルトフィアテルの森はそのままチェコのボヘミアの森へと連なっています。
    料理もまた地形同様変化に富んでいますが、更にこの州はオーストリア全体の60パーセントを産出するワイン地帯でもあります。その名もワインフィアテルと いう州北東部及び全ドナウ流域中最も美しいとされるヴァッハウ渓谷、そしてウィーンの周辺が主なワイン生産地です。ウィーンから日帰りもできるこれらの地 方で、土地の料理と共にワインを楽しむのも趣き深い旅のメニューと云えるでしょう。

    シュトースッペ Stozuppe: 生クリームとサワークリームを使ったポテトスープ。シュトーの語源は凝固を意味するスラブ系の単語という説もあります。

    ピルツグーラッシュ Pilzgulasch:キノコを使ったニーダーエステライヒならではのグーラッシュのバリエーション。

    ヒルシュステーキ・ザンックト・フーベルトゥス Hirschsteaks St. Hubertus: 鶏レバー、リンゴ、クリ、ハムなどを添えた鹿肉のステーキ。

    ■ マリレンクネーデル Marillenknoedel:ワッハウ地方特産のアンズを使った団子。レシピ

    ブルゲンランド州

    1921年までハンガリー王国に属していたオーストリアの東端ブルゲンラント州は南北に細長く、北にはノイジードラーゼーの湖がひろがり、南ではプスタと呼ばれるハンガリーの大草原地帯がここから始まります。
    ここにはオーストリア人、ハンガリー系住民のほかクロアチア人なども住み、これらの民族的要素が溶けあって「パンノニア料理」と呼ばれる独特の味が生み出 されました。「ウィーン子の海」ノイジードラー湖特産の魚料理も豊富で、またブルゲンラントはオーストリア第二のワイン地帯でもあります。

    ■ エスターハージー・ローストブラーテン Esterhazy Rostbraten: タマネギ、ニンジン、セロリなどにワインを使ったソースをかけ、生クリーム、レモンの皮、セイヨウチョウボクなどで味を添えたローストビーフ。レシピ

    ■ ハラツレ Halaszle, Halászlè: 様々な川魚を使ったハンガリー風魚のスープ。

    ■ フォゴシュ・アウフ・デム・ロスト Fogosch auf dem Rost (Zander): ツァンダーとも呼ばれるノイジードラーゼー特産カワカマスのロースト。

    ■ ゲフュルテ・パプリカ Gefüllte Paprika: ハンガリー風ピーマンの肉づめ。

    ■ ツァンダー料理 Zander:ノイジードラーゼー湖の魚、ツァンダーは人気料理。白身魚であっさりしているのでバターソテーやグリルしたものが多い。

    ■ エスターハージーシュニッテ Esterhazyschnitte:ドナウ王国時代にハンガリーで作られたケーキ。ビスケットにアーモンド入りのスポンジとバタークリームの層を重ね、上にチョコレートでラインを描いた白いアイシングがかかっています。

    オーバーエステライヒ州

    オーバーエステライヒ州はヨーロッパアルプスの東端からボヘミアの森の間にひろがり、北西部はドイツ・バイエルン州と接しています。
    リンツ(州都)というオーストリア最大の工業都市をかかえながらも大自然に恵まれ、世界に名高いザルツカンマーグート地方も大部分はこの州に属していま す。州北部ミュールフィアテル地方はジャガイモの特産地でポテト料理が豊富です。またモストと呼ばれる独特のジュースが代表的な飲み物ですが、バイエルン の影響でビールもたくさんあります。
    ですがオーバーエステライヒ州は何よりもオーストリア最大のクネーデル地方で、刻みベーコン、挽肉、パン粉やポテトなどを団子状に調理した多種多様なク ネーデルがあります。多くのレストランでは毎年クネーデル週間を催すので、胃袋に自信のある方は、この時期には次々と数十種類のクネーデルに挑戦することもできます。

    ■ フォレレ・ミューラリン Forelle Mülerin:マスのバタームニエル。湖や川が多いこの州では、マス料理がお勧めです。

    インフィアテラー・シュペッククネーデル Innviertler Speckknoedel: インフィアテル地方独特のクネーデルですが、勿論各地で食べられます。細かい賽の目に刻んだベーコンにパセリ、わけぎなどをまぜ、マッシュポテトや小麦粉でダンゴにしたもの。

    ゲバッケネ・レーバークネーデル Gebackene Leberknoedel: 油で揚げたレーバークネーデルのバリエーションで、スープのほか、ザウアークラウトとともにメインディッシュともなります。

    ゲブラーテナー・ハーゼンリュッケン Gebratener Hasenruecken: 野ウサギのステーキ。

    ヴァルマー・クラウトサラート Warmer Krautsalat: 千切りキャベツをさっと茹で、炒めたベーコンとあわせた暖かいサラダ。
    バリエーションに、ミュールフィアテラー・クラウトサラート Muehlviertler Krautsalat。

    ザルツブルク州

    長らく大司教領であったザルツブルク州は、ハプスブルク家とは対抗関係にあり、またバイエルンからの影響もあって独特の雰囲気をもっています。
    大司教の華やかな宮廷文化のため「北のローマ」とも呼ばれ、山がちで耕地が少なくつつましい農民の暮らしと好対照をなしていました。大司教の宮廷は洗練された食文化を生み出し、当時ヨーロッパ各地から見習いコックがザルツブルクへ修業に来ています。
    今日もザルツブルクは音楽祭の街として世界第一級の味を誇る郷土料理も豊富で、またザルツカンマーグート地方では淡水魚料理もたくさんあります。

    ■ ブラントヴァインスッペ Branntweinsuppe: ミルク、バター、タマゴにシナモン、チョウジで香りをつけ、ブランデーを加えたスープ。昔は出産直後の妊婦の体力回復用に利用されました。

    ■ ザルツブルガー・ビアブラーテン Salzburger Bierbraten: 牛肉にタマネギ、ハムを加えビールをかけてローストしたもの。

    ■ ゲシュピックテ・カルプスフェーゲル Gespickte Kalbsvoegerl: 衣をつけてロール状にした仔牛肉を炒め煮したもの。生クリームあるいはトマトソースと白ワインで仕上げます。ロールの中にシャンピニオンを入れるバリエーションもあります。

    ■ ザイブリングのフィレ料理 Saiblingsfilet :ザルツカンマーグートの淡水で育ったイワナ科の魚でさっぱりしています。揚げたり、焼いたり、燻製にしたり、野菜が添えられます。

    シュタイヤマルク州

    今日のリピッツァー馬の故郷ピーバーがあり、森林と農耕地に恵まれオーストリア随一のリンゴの産地、緑の州と呼ばれるシュタイヤマルクは、かつてハプスブルク家傍系の統治下にあって州都グラーツには独自の宮廷が置かれ、ここを中心に食文化が発展しました。
    こうした伝統のため17世紀末以降グラーツでは多くの料理書が発行されています。またシュタイヤマルクは西洋カボチャの産地で、カボチャの種から作る濃緑色のカボチャ油は特産品です。生産量は少ないですがシュタイヤマルクのワインとビールも独特の味わいを持っています。

    ■クラッハルスッペ Klachlsuppe: 豚ひざ肉にスパイス、香草を加えてスープをとって濾した後、ホワイトルウでとろみをつけたスープ。
    冷凍などの保存技術がなかった昔は、農家で豚を屠殺した後の数日このスープが供され、特にシュタイヤマルク州東南部ではこれによくハイデンシュテルツが添えられました。

    ハイデンシュテルツ Heidensterz: ライ麦粉、ソバ粉などを茹でて刻んだダンゴ状のものに豚脂身をからめた農民料理。

    トュルケンシュテルツ Tuerkensterz: トウモロコシ粉を使ったハイデンシュテルツのバリエーション。トウモロコシの別名が”トルコの小麦”なのでこの名がついた。

    シュタイヤマルクのヴルツェルフライシュ Steirisches Wurzelfleisch: 盛り沢山の野菜と牛肉または、豚もも肉のシュタイヤマルク風ポトフ。家庭では大人数が集まると作ります。

    ■ フライドチキンサラダ Backhendlsalat:シュタイヤマルク州の皆が好きな料理。パリパリのフライドチキンがレタスにのっていて、州特産のカボチャシードオイルを掛けるのがお勧め。

    ■ シュタイヤマルクのカボチャクリームスープ Steirische Kuerbiscremesuppe:カボチャの生産地シュタイヤマルクの代表的ナスープ。シードオイルで飾ります。

    ■ カルプフェン・イン・ザウアークラウト Karpfen in Sauerkraut: 地元のきれいな池で養殖した鯉に衣をつけて揚げ、サワークリーム、スパイスなどで調理したザウアークラウトを添えたもの。

    ■ ブッシェンシャンク(ワイン居酒屋)のブレットルヤウゼ Brettljause im Buschenschank:ワイン街道に点在するワインの生産者が経営する居酒屋で、ワインと共にサーブされる大きな板に地元のベーコン、ハム、チーズ、ピクルス、野菜などがたっぷりと並べられています。午後のスナックタイムです。

    ケルンテン州

    ケルト人の土地を意味するケルンテン州はオーストリア最南端にあり、イタリア、ユーゴスラヴィアと境を接しています。四方を山に囲まれた貝殻状の土地に湖が多く南国的な夏に恵まれ、国際的なサマーリゾートとなっています。
    南方系の野菜も早くから導入され、農家の庭先にはバジリカ、フェンネル、キュンメル、オレガノ、ローズマリーなどの香草が生い茂っています。

    ブルートヴルストスッペ Blutwurstsuppe: チーズ、ミルク、タマネギ、ニンニクにマヨラナで香りをつけ更に血のソーセージを加えたスープ。

    カースヌーデルン Kasnudeln: ケルンテン風西洋ぎょうざ。具は名のとおりチーズと野菜を混ぜたものですが、肉とポテトその他色々のバリエーションがあります。

    ガイターラー・ラムリュッケン Gaitaler Lammruecken: ガイタール地方の郷土料理で、小羊の背肉を香草で調味、ローストしたもの。

    ラヴァンターラー・モストブラーテン Lavantaler Mostbraten: ラヴァンタール地方の郷土料理で、モスト(発酵直前の果汁)をかけた肉のロースト。

    チロル州

    ヨーロッパアルプスの代名詞ともいえるチロル州は、夏は登山に冬はスキーを筆頭とするウィンタースポーツに、オールシーズンのリゾート地であるばかりでなく、ブレンナー峠をはじめとする数々の幹線道路によって、古来東西南北を結ぶ交通の要衝でした。
    マクシミリアンI世は州都インスブルックに居城をおき、華やかな宮廷文化が栄えました。他方チロルの農民はアルプスの厳しい自然条件と戦い、早くも中世末 から身分議会に代表を送っていたため、ここには誇り高い農民文化の伝統が今も生きています。つまり洗練された都会の味と、質実剛健な農民料理の素朴な味の 見事なコントラスト、これがチロル料理の特色といえるでしょう。

    チローラー・グレステル Tiroler Groestel: チロル州観光局のアンケート調査でも他を引き離して最も人気のあるチロル料理。豚肉、牛肉などをタマネギ、ポテトとともに炒めた親しみやすい料理。

    チローラー・バウエルンシュマウス Tiroler Bauernschmaus:炒めたザウアークラウトにローストポーク、炒めたハム、ソーセージなどの盛り合わせ。

    ゲバイツター・ゲムスシュレーゲル Gebeizter Gemsschlegel: ワイン、酢、香草を混ぜたつけ汁に数日つけ込んだアルプスカモシカ(ゲムゼ)のもも肉を焼き、レモン汁、白ワインなどをかけ、炒めたタマネギを添えたもの。

    オーフェンレーバー Ofenleber: 豚のレバー、肉、肺、心臓にタマネギ、ニンニク、水にひたしたセンメル(丸パン)を加え挽き肉状にし、香辛料で調味しオーブンで焼いたもの。

    フォアアールベルク州

    オーストリア最西端のフォアアールベルク州もチロル同様様々の峠で東西南北を結び、古来多くの旅行者がここを訪れ、1788年この地に旅したゲーテも、そのもてなしの良さ、料理のおいしさを書き残しています。文化圏としてはむしろスイスに近いため、モンタフォン地方を中心にチーズ及びチーズ料理が多く、またボーデンゼー湖を控え魚料理も豊富です。

    モンタフォーナー・ケーゼスッペ Montafoner Kaesesuppe: 溶けるチーズとタマネギを使ったモンタフォン風スープ。

    ケースシュペッツレ Kaesspaetzle: 小麦粉、タマゴ、ミルクを混ぜて茹で、小さなダンゴにしたものにチーズと炒めたタマネギをかけます。チーズを加えないもの、チーズだけ加えてタマネギなしのもの、シュペッツレも炒めるものなど数々のバリエーションがあります。

    ゲフュルテ・フォレレ Gefuellte Forelle: ボーデンゼー湖特産のマスにシャンピニオン、パセリなどを詰めオーブンで焼いたもの。

    モンタフォーナー・ヒルシュリュッケン Monntafoner Hirschruecken: 鹿の背肉にベーコンをはさみオーブンで焼いたもの。

    オーストリア料理の特徴とレシピ

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