ハルシュタット
ハルシュタット湖の湖畔に家々が並び立つ景観は、世界でも最も美しい湖畔の町の一つとして知られています。一帯は「ハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観」として、1997年にユネスコ世界遺産に登録されました。土地が狭いので山の斜面に家々が立ち並ぶ。教会のある古い街並みは湖と調和し、典型的なオーストリアの風景としてよくカレンダーにも使用されています。
ハルシュタットは、景勝地ザルツカンマーグート地方の奥にそびえるダッハシュタイン山塊の山麓に位置する小さな町です。Hallはケルト語で「塩」、Stattはドイツ語で「場所」を意味します。
町の外れには、古代ローマ以前にまで遡る岩塩坑があります。この塩坑から古代の墓地遺跡が発見され、ハルシュタット文化の由来となりました。ハルシュタットは塩の交易により先史時代より繁栄し、初期鉄器時代(紀元前800年~400年)はハルシュタット時代と呼ばれます。中世には岩塩は「白い黄金」と呼ばれるほど価値があり、ハプスブルグ家はハルシュタットを直轄地として、手厚く保護した。世界最古の岩塩鉱(ザルツベルク)は現在、観光客に公開されています。
ハルシュタット文化の様々な発掘品はハルシュタット博物館に展示してありますが、多くはウィーンの自然史博物館にも展示されています。ハルシュタットの教会に、1734年に村内の岩塩の坑道から塩漬け状態の人間の遺体が発見されたという記録が残っています。遺体と同時に発見された衣類や道具から、この遺体は先史時代の岩塩の鉱夫で、落盤などの事故により岩塩内に閉じ込められたと考えられています。この遺体はソルトマンとも呼ばれる。発掘された遺体や衣類は、発見された当時の人々によってハルシュタットの村内に埋葬された、と伝えられています。
岩塩坑:町のラーン地区からケーブルカーで山上に行き、15分ほど歩くとハルシュタット・塩の世界があります。見学者は防護服を着て、昔のままのトロッコにまたがり、岩塩坑の奥深くまで入っていきます。先史時代に岩塩を掘っていた人たちが残した道具の数々、塩坑の見学は興味深いものがあります(毎年4月の最終週より10月26日) www.salzwelten.at
ハルシュタット博物館:石器時代、青銅器時代、ハルシュタット時代からローマ時代、現代までの時代をたどることができます。オープン11月から3月。冬期は月・火休み、そのほかの時期は毎日。
カトリック教区教会:パッヒャー作の美しい祭壇。山岳地方の墓地。納骨堂。
マルクト広場:木造の古い家々やホテル、お土産屋が並ぶ。
湖上遊覧船:ハルシュタット鉄道駅から町に行くためには船で渡りますが、湖と町の景観が絵のように美しい。バスで町に来た人には、町から湖を周遊する遊覧船もあります。
スカイウォーク: 地上360メートルにあるスカイウォークからは、美しい家並の屋根や、壮大なザルツブルクの山々と、碧い湖をも下ろす忘れ得ぬ絶景が見下ろせます。
ハイキング:20分から8時間まで、様々なコースがあります。
文化・会議センター:町の様々なイベントが行われます。この中に観光案内所があります。
イベント:聖体節には湖上パレードが大規模に行われる。クリスマスマーケットなども有名です。
一日観光:同じダッハシュタイン山塊のクリッペンシュタイン山にある氷穴、大洞窟 (町はオーバートラウン) 5月から10月26日。www.dachsteinwelterbe.at
アクセス:
鉄道:ウィーン、ザルツブルク - アットナングプッフハイム - ハルシュタット
バス:ザルツブルク - バード・イッシュル - ゴーザウミューレ - ハルシュタット(駐車場テラス下車し階段で街中に降りる、または終点ラーン下車)
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