ユネスコ世界遺産「ドナウ川 ローマ帝国の国境線」

ドナウリーメスにおける500年のローマの歴史は、リーメス（石灰岩の意味もある）という文字通り、石を積み上げ、城壁を造り上げてきました。オーストリア国内のユニークなローマ時代の考古学的記念碑は、オーバーエステライヒ州、ニーダーエステライヒ州、ウィーンのドナウ川流域357.5kmの区間に見られます。これらの地域にはローマの軍事建築が部分的によく保存されたモニュメントが点在し、その歴史的景観が特徴ある文化街道を形成しています。全体のローマ帝国国境の中でも、オーストリアに残るそびえ立つ要塞の多くは優れた状態にあります。 

エンゲルハルツツェルのローマの砦オーバーランナ、マウテルンのローマ塔、ウィーンのミヒャエルプラッツ広場のローマ遺跡、ウィーンのホーアー・マルクトのローマ博物館、トライスマウアーの印象的なローマ門、または印象的なローマの町カルヌントゥムなど、ドナウリーメスは歴史愛好家にも、歴史を初めて紐解く人にも、そしてもちろんすべての年齢層にも、目に見える歴史、興奮、知識を提供してくれます。

1世紀半ばから建設されたドナウ川ローマ帝国の国境線は軍営(Legionslager)、城砦(Kastell)、小さな砦(klein Kastell)、監視塔（Wachturm, Burgus）、行軍兵舎(Marschlager)、軍事防壁、民間の集落や町を含み、古代ローマ人の国境領での生活と仕事の様子は様々な形で今も知ることができます。オーストリアのドナウ川流域では、オーバーランナからカルヌントゥム、ヘーフラインまでの長い区間にわたり、40の記念碑や建物、遺跡を訪れることができます。ローマ人は500年の支配の中でドナウ川沿いに4つの軍営（現在のエンス、アルビング、ウィーン、カルヌントゥム）と16の城砦を建設しました。15のリーメス博物館では、ローマ帝国の発掘品、生活、神話に出会うことができます。また、オーストリアにある34の博物館はローマ時代の部門を持っています。 オーストリアのリーメスに関する150年間の研究、発掘、考古学は、ローマ帝国の約5,500キロメートルの国境要塞のこのセクションがいかに重要であったかを証明しています。

ウィンドボナ Vindobona (ウィーン Wien) - 軍営、自治都市、市民住居、市壁、墓地、ローマ街道

カルヌントゥム Carnuntum (ペトロネル・カルヌントゥム＆バート・ドイチュ・アルテンブルク）Petronell-Carnuntum & Bad Deutsch-Altenburg) - 軍営、城砦、監視塔、市民住居、教会、都市、ローマ街道、ハイデントア

スタナクム Stanacum (オーバーランナ／エンゲルハルツツェル Oberranna/Engelhartszell) - 小さな砦

ロヴィアクム Ioviacum (シュレーゲン Schlögen) - 小さな砦、市民住居、港、ローマ街道

アド・マウロス Ad Mauros (エファーディング Eferding) - 砦

オヴィラヴィス Ovilavis (ウェルス Wels) - 市民住居、自治都市（植民地）

レンティア Lentia (リンツ Linz) - 砦

ラウリアクム Lauriacum (エンス Enns) - 軍営、市民住居、自治都市、墓

アド・ルヴェンセ Ad Iuvense (ヴァルゼー Wallsee) - 砦

エレジオまたはマリニアーナ(可能性として）Elegio/Mariniana (アルビング／サンクト・パンタレオン Albing/St. Pantaleon) - 軍営

アレラペ Arelape (ペヒラルン Pöchlarn) - 砦

ナマーレ Namare (メルク Melk) - 小さな砦、監視塔

ファヴィアヌス Favianis (マウテルン Mautern) - 砦

アエリウム・セティウム Aelium Cetium (サンクト・ペルテン St. Pölten) - 自治都市

アウグスティアニス Augustianis (トライスマウアー Traismauer) - 砦

コンパジェナ Comagena (トゥルン Tulln) - 砦*

カンナビアカ Cannabiaca (ツァイゼルマウアー Zeiselmauer) - 砦

アリアニス/アストゥリス Arrianis / Asturis (クロースターノイブルク Klosterneuburg) - 砦

アラ・ノヴァ Ala Nova (シュウェッヒャート Schwechat) - 砦

アエキノクティウム Aequinoctium (フィッシャメント Fischamend) - 砦

地図など詳しくは（独語）