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    アイゼンシュタットの見どころ

    ハンガリーと国境を接しているブルゲンランドの州都アイゼンシュタットは、ハイドンの主君として知られる大貴族エスターハージー侯の城下町でした。

    ヨーゼフ・ハイドンは1761年から40年以上、エスターハージー侯爵の宮廷で楽長を務め、ほとんどの代表作はここで作曲しました。ハイドンゆかりの建物の多くは当時のまま保存され、大作曲家と街の深い結びつきを示しています。今日最も印象的な街並みは17世紀後半に作られました。2~3階建てのかわいらしい建物の数々は、一部ゴシック様式を残しつつバロック時代に建てられたもので、当時の豊かな市民文化を今日に伝えています。城壁の一部や火薬塔などの中世建築も街並みの中に溶け込んでいます。


    主な見どころ:


    エスターハージー宮殿
    イタリア・バロックの建築家カルロ・マルティーノ・カルローネの設計で、1672年頃古い城跡に建てられ、1797〜1805年にはフランスの建築家シャ ルル・モローによって歴史主義に改築され、現在はブルゲンラント州立ギャラリーとなっています。正面2階にある大広間は、ハイドンの要望で音響効果のため床を板張りにし 木柱を用いたと伝えられ、ハイドンはここで毎夕のようにオーケストラの指揮をしたり、演奏をしていました。現在はハイドン・ザールとして、コンサートが催されます。

    ハイドン博物館
    1766〜1778年にハイドンが住んだ家で、大作曲家の遺品や絵画、楽譜、当時のピアノなどが展示されています。生家はアイゼンシュタットから近いライタ河畔の村ローラウRoharuにあり、記念館として一般公開されています。

    カルヴァリエンベルクとベルク教会(ハイドン廟)
    エスターハージー侯の命で1701年以降建設された人工の丘には、多くの礼拝堂や祠が配され、ゴルゴタの丘へ登るキリスト受難の道を再現していま す。丘の上のベルク教会には、1932年パウル・エスターハージー侯がハイドン廟を建立、ウィーンの楽友協会が所蔵していたハイドンの頭部を提供、ようや く1954年になって大作曲家の遺骨がここに埋葬されました。


    ブルゲンランド州立博物館
    州立博物館は、この地域の 1 万年を超える人類の歴史を展示する普遍的な博物館です。 それはブルゲンランドの文化的、歴史的記憶を形成するもので、見るべきものは考古学、地質学、先史時代の文化研究、文化史、民俗学、美術史、動物学、植物学をテーマとしたコレクションで、あわせて31の展示室に7万点が展示されています。

    ワインの町、アイゼンシュタット

    町の周辺にはブドウ畑が広がっています。パンノニア地方の温暖な気候に育まれた良質のブドウからは、最高品質の味わい豊かなワインが生産されています。エスターハージー宮殿の地下にはワイン博物館があり、また町から車で5分の所にある、エスターハージー家のワイナリーでは、ワインの試飲が楽しめます。


    近郊の見どころ:


    ノイジードラー湖 <ユネスコ世界遺産>
    アイゼンシュタットの東、ヨーロッパ最大の遠浅の湖ノイジードラーゼー湖一帯はユネスコ世界遺産に指定されています。長さ36キロ、幅7〜15キロの湖は、中部ヨーロッパでは唯一、大草原の湖です。
    約 280種の鳥類、数多くの植物に最後の生息地を提供し、世界的に重要な生態系を形成、ノーベル賞を受けたコンラート・ロレンツが主な研究対象とし、現在はWWFの保護下にあります。


    湖上オペラの町メルビッシュ Moerbisch

    ノイジードラー湖に臨む小さな町で、ハンガリー風の家が軒を連ねています。湖のほとりには野鳥が非常に多く、バードウォッチングも楽しいものです。夏にはオペレッタやミュージカルの音楽祭が開かれ、星座を仰ぎながらの音楽鑑賞は大変ロマンチックで、ウィーンから車やシャトルバスに乗ってたくさんの人々がやってきます。


    湖畔の町ルスト Rust
    16〜18世紀のルネサンス〜バロック期の民家が残る、人口1700人でオーストリア最小の都市。町全体が文化財保護の指定を受け、 完全に保存された町並みとしてヨーロッパの模範となっています。毎年コウノトリが煙突や屋根の上に巣を作っ て繁殖するオーストリア最大のコロニーとしても有名です。
    ルストは高級ワインの生産地としても知られています。

    ライディング Raiding
    メルビッシュから直線距離で約30キロ、作曲家フランツ・リストの生家があり、復活祭から 10月末まで記念館として公開されています。

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