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鉄道で行くオーストリア周遊の旅
鉄道旅行を満喫する

鉄道でオーストリアを旅してみませんか。鉄道でオーストリア国内を周遊すると、オーストリアの文化がいかに多様で、景観も変化に富み、そして多くの郷土料理があることを発見することができます。

東西南北にオーストリアは鉄道網が発達しています。ウィーンから西へ向かいブレゲンツまで横断するルート、あるいは南のグラーツやクラーゲンフルトを巡るルートなど、列車の旅では地域ごとに異なる文化や景観に出会うことができます。旅を続けるうちに、オーストリアの多様な魅力や各地に根づく郷土料理の豊かさを発見することができます。

クラシック音楽の世界、 ワルツの響き、そして 生演奏が楽しめるカフェ

まずウィーンから

ウィーンはクラシック音楽の中心地として有名ですが、ここではまさに音楽が生きていると感じます。毎晩、多くの音楽ファンがクラシック音楽の生演奏を楽しみ、年間を通して数えきれないほど多くのコンサートが開催され、街は常に音楽にあふれています。

市内屈指の演奏会場の一つがウィーン国立歌劇場です。オペラハウスの規模はその舞台裏を覗いて初めて実感することができるでしょう。40分間のガイドツアーでは、歌劇場の歴史について、建築そして毎日舞台で繰り広げられる作業についての話が聞けます。

もう一か所、ウィーン楽友協会でも素晴らしい演奏が楽しめます。クラシックコンサートに行かれない方はウィーンで唯一の音響の博物館、音楽の家(ハウス・デア・ミュジーク)を訪れるのもいいでしょう。バーチャルなコンダクターになって、スクリーンに映し出されるウィーン・フィルを指揮する仕掛けもあります。

ウィーンの多くのコンサート・カフェでは、アップフェルシュトルーデル、グーグルフップやザッハートルテなどのお菓子を食べながらピアノの生演奏でヨハン・シュトラウスのワルツ音楽が楽しめます。3分の4拍子の音楽の中でしばし憩いのひとときを。

旅のヒント:ウィーナー・ワルツを習うのはさほどむずかしいことではありません。シュタットパークとクアサロンのすぐ隣では、ダンスコースが定期的に英語で開催されています。

西へ ドナウを見ながら西へ向かってみましょう。
カラフルな港そしてグルメスポット

リンツ:ドナウ河畔の躍動する街

ウィーン-リンツの所要時間:1時間15分

ドナウ河畔の町リンツの多様で革新的な文化を見ると、様々な文化や芸術の方向性そしてメディアがいかに上手く交じり合うことができるか、そして将来を見据えながら思考していることを実感します。アルスエレクトロニカ・センターにしても芸術大学あるいはレントス美術館における展示のコンセプトにしても、リンツはもはや知る人ぞ知る穴場ではなく、旅の中でぜひ行くべき場所へと進化を遂げています。

ドナウ河畔にあるリンツ港も、負けずに画期的な場所です。「ムーラル・ハーバー」はリンツにある世界最大のグラフィティーのギャラリーです。25か国のアーティストによって100のグラフィティー作品が描かれ、何層からなる建物の壁はカラフルなオープンエア・ギャラリーとなっています。船上から芸術作品を眺めるのがベストです!

旅のヒント:軽食パスでグルメ散歩

リンツでは、「ヘプヒェンパス(アペタイザー・パス)」を使って気軽に食べ歩きを楽しめます。19.90ユーロで、提携する10軒の店で10種類の軽食が試食できます。すべて徒歩圏内なので、街歩きをしながら地元で人気の味や新しい店との出会いを楽しめます。セレクトショップ「Zimmer Kuchl Kabinet」では試食のほか、珍しいお土産品も見つかります。

宮殿、花咲く庭園、有名な映画のロケ地

ザルツブルク:司教領主の優雅さが漂う中心地

リンツ-ザルツブルクの所要時間:1時間10分

ザルツブルクの壮麗で有名な数々の宮殿の歴史は領主司教が領土を統治していた17・8世紀に遡ります。ヘルブルン宮殿は客をもてなし、遊び心を満たす離宮として建設され、ミラベル宮殿は大司教ヴォルフ・ディートリヒが愛人サロメ・アルトの住まいとして建設しました。かつて領主司教が祝宴を開催した大理石の間は現在、世界で最も美しい結婚式会場の一つに数えられています。この広間ではかつて、レオポルド・モーツァルトと息子のヴォルフガングそして娘のナンネルも演奏したことがありました。ミラベル庭園には、彫刻、噴水やバラ園、そして色鮮やかな花々が咲く花壇の他に、生垣を利用した野外劇場や小人の庭があります。ヨーロッパで最も古い小人の庭には28体(1690/91制作)の小人が立っています。

ミラベル庭園はフェルゼンライトシューレとノンベルク修道院と並んで、有名な映画「サウンド・オフ・ミュージック」の重要な舞台の一つとなった場所です。

旅のヒント:領主司教時代を馳せるには、ドーム・クォーター・ザルツブルクの豪華な広間における常設展は必見です。

皇帝の保養地とユネスコ世界文化遺産

ザルツカマーグートの絵のように美しい街々へ

リンツ - バート・イッシュルの所要時間:1時間35分~45分
ザルツブルク ー バート・イッシュルの所要時間:1時間30分(アットナング・プッフハイム乗り換え)
バート・イッシュル - ハルシュタットの所要時間:20分

リンツからまたは、ザルツブルクからさほど遠くなく、寄り道する価値が十分にある旅の目的地です。鉄道で東西の本線をはずれ、南に進みます。皇帝フランツ・ヨーゼフゆかりの保養地バート・イッシュルは、歴史ある街並みと美しい湖水地方の自然が調和する優雅な温泉町です。伝統的なカフェ文化や皇帝文化が今も息づき、ゆったりとした時間を楽しめます。

ハルシュタット湖畔の町ハルシュタットはダッハシュタイン山と合わせて、ユネスコ文化遺産に登録されています。鉄道駅から町へは船で渡り、湖から見る町の景色が印象的です。世界最古の岩塩坑はツアーで見学できます。

旅のヒント:岩塩坑のツアーに参加する場合には、頑丈な靴と暖かい衣服を着用のこと。坑道の中は年間を通しておよそ8度です。

チロル・アルプスのノスタルジックな鉄道2線

アーヘン鉄道とツィラータール鉄道

ハルシュタット-イェンバッハの所要時間:4時間20分
ザルツブルク-イェンバッハの所要時間:1時間30分

本線に戻り、アットナング・プッフハイムからレイルジェットに乗ってイェンバッハに向かいます。イェンバッハから北へはアーヘンゼー鉄道が走り、南へはツィラータール鉄道が通っています。アーヘンゼー登山鉄道は、インタールからアーヘンゼー湖の間を走行するヨーロッパ最古のアプト式鉄道。標高差は440メートルあり、急勾配を機関車が力いっぱい引っ張っていきます。湖に着くと、遊覧船が待っています。

チロルのツィラータール鉄道は、美しいアルプスの渓谷を走る人気のローカル鉄道です。イェンバッハからマイヤーホーフェンまでを結び、車窓からは牧草地や伝統的な村々、雄大な山岳風景を楽しむことができます。夏はハイキング、冬はスキーへのアクセス路線としても親しまれています。

素晴らしい建造物、 息を呑む山岳のパノラマ、 そして美食

インスブルック:アルプスの都

インスブルックと山々を切り離すことはできません。アルプスの懐に抱かれたインスブルックからぜひ地元のノルトケッテ連峰まで足を伸ばしましょう。旧市街近くのフンガーブルクバーン駅は、建築家ザハ・ハディドが氷河をイメージして設計した近未来的なデザインが特徴です。ケーブルカーでフンガーブルクへ向かい、さらにロープウェーに乗り継ぐと、標高1905mのゼーグルーベへ到着します。展望台からはイン渓谷やアルプスの雄大な景色を一望でき、レストランでは絶景とともに食事も楽しめます。さらに上を目指せば、標高2256mのハーフェレカーまでアクセスできます。

旅のヒント:インスブルック・アルプス動物園はフンガーブルクに行く途中にあります。ここではアルプスに生息する多様な動物を見ることができます。

オーストリアの最西端の州都

ボーデン湖畔の都市、ブレゲンツ

ボーデン湖畔に位置するブレゲンツは、美しい湖の景色と豊かな文化が魅力の街です。歴史ある旧市街にはカフェやレストランが並び、湖沿いの遊歩道ではゆったりとした時間を楽しめます。街のシンボルともいえるプフェンダー山へはロープウェーで簡単にアクセスでき、山頂からはボーデン湖とアルプスの雄大なパノラマを一望できます。

ブレゲンツを世界的に有名にしているのが、毎夏開催される「ブレゲンツ音楽祭」です。ボーデン湖に浮かぶ巨大な湖上ステージで上演されるオペラは圧巻で、斬新な舞台演出でも知られています。夕暮れ時、湖を背景に始まる公演は幻想的な雰囲気に包まれ、多くの観客を魅了しています。

また、ブレゲンツは芸術や建築の街としても知られ、美術館クンストハウス・ブレゲンツでは現代アートを楽しむことができます。湖水地方ならではの開放感と文化的な魅力が調和した、オーストリア西端の洗練された街です。

旅のヒント:ブレゲンツ音楽祭の湖上オペラは2年ごとに演目が変わります。

ウィーンから南へ 南国の雰囲気が漂うオーストリアの南部の都市を巡る
永遠に愛される街

グルメの首都、グラーツ

ウィーン-グラーツ所要時間:2時間30分

歴史的地区がユネスコ世界文化遺産に登録されているグラーツには、さまざまな表情があります。活気ある街並み、芸術や文化の拠点、そしてゆったりとした時の流れ。この街を特別なものにしているのは、シュタイヤマルクらしい温かなもてなしと、地中海を思わせる穏やかな雰囲気かもしれません。ゆっくり街を歩き、美味しい食事や人との時間を楽しむ――そんな“生きる喜び”が、グラーツには自然に息づいています。

旅のヒント:同じくユネスコ世界文化遺産のエッゲンベルク宮殿には、17世紀に日本からヨーロッパに渡った文化史的に大変貴重な『豊⾂期⼤坂城図屏⾵』が展示されています。

”ルネッサンスの宝石”

ヴェルターゼ―湖のほとりの都市クラーゲンフルト

グラーツ ー クラーゲンフルト:所要時間1時間弱
グラーツ ー ザルツブルク:所要時間3時間

800年の歴史を持つクラーゲンフルトは、イタリアの名匠たちが造り上げた多くの豪華な邸宅、中庭、広場がルネッサンスの雰囲気を漂わせています。

旧市街の散策はノイアープラッツ広場からスタート。ここでは、街の象徴的な名所「リントヴルムの泉」を見学しましょう。地元の伝説に登場するドラゴンのような生き物がこの噴水を守っています。市の中心部に並ぶ壮麗なファサードを歩き、歴史的な美しさと模範的な保存状況で評価を受けた街並みを楽しみ、地中海風の雰囲気を存分に味わうことができます。

旅のヒント:街の端に佇むターコイズブルーの湖ヴェルターゼー。散歩をする際、ミニムンドゥスを訪れましょう。世界の有名建築のミニチュアが庭園に並んでいます。

ホーエ・タウエルン国立公園の中心地

東チロルのリエンツ

クラーゲンフルト ー リエンツ:所要時間1時間45分(フィラッハで乗換なら1時間15分)
リエンツ ー インスブルック:所要時間4時間(イタリア経由でFortezza乗換)

チロルの一番南に位置する東チロルは、第一次世界大戦後に南チロルが分離されて以来、東チロルはチロル州の母体から離れた飛び地となっています。東チロルの中心地がリエンツ。ケルンテン州方面から列車でリエンツに来ることができます。リエンツからまたチロルのインスブルックに行くにはイタリア経由となります。

ドロミテの町リエンツは、ドロミテアルプスと溶け合って独特の南国的な雰囲気を持っています。温暖な気候のため歩行者天国が設けられ、カフェテラスが並び、ゆっくりと腰をおろして街の風情を楽しむことができます。リエンツから少し離れたブルック城には、郷土博物館と美術館があり、この地方で最も有名な画家、アルビン・エッガー=リエンツ(1868~1926)の作品が展示されています。彼は壮大な山の風景や、農村の生活、チロルの歴史をモチーフにして作品を描きました。リエンツ・ドロミテは、ハイカーや登山家に人気であるだけではなく、6月のドロミテ周回自転車競技から、8月のハードな競技「ドロミテマン」レース、1月には有名なクロスカントリー競技の国際ドロミテレースが行われる地です。

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