ウィーン美術史博物館
ウィーンのリング通りにある美術史博物館 (KHM) は芸術の展示場としてだけではなく、建物自体が芸術作品です。スタッコと大理石で作られた豪華な内装を備えた、この壮大な記念碑的な建物は、1891年に初めて扉を開きました。
ウィーン美術史博物館は、皇帝フランツ・ヨーゼフ一世によってハプスブルク家の膨大なコレクションを収蔵するために建てられたもので、世界で最も重要なミュージアムの一つです。古代エジプト、ギリシャの古代から18世紀の終わりまで、5千年に渡るコレクションは、ハプスブルク家の皇帝と大公たちが情熱的なコレクターであることを証明しています。
絵画ギャラリーには、デューラー、ラファエル、ルーベンス、レンブラント、ティツィアーノ、フェルメール、ベラスケスなどのユニークな主要作品のほか、世界最大のブリューゲル・コレクションが展示されています。
美術工芸館(クンストカマー)では、ベンヴェヌート・チェッリーニの有名なサリエラ、見事なブロンズ像、繊細で奇妙な象牙細工、貴重な時計、最も有名な芸術家による複雑なオートマタ、奇妙な科学機器、貴重なゲームなど、約2,200の魅力的な美術・工芸品が所蔵されています。
リング通りにある博物館の壮大な建築と、グスタフ・クリムトが手掛けた印象的な階段の吹き抜けの壁画シリーズも、素晴らしい芸術の楽しみです。
1. ブリューゲル絵画の細部に感嘆
ウィーン美術史博物館は、ピーテル・ブリューゲル(父)の世界最大の作品コレクションを所蔵しています。 ブリューゲルは、16世紀で最も有名なフランドルの芸術家の一人として、農民の生活と見事な風景の複雑な描写で知られています。 「バベルの塔」のような傑作や、ブリューゲルの作品の細部をよく見てください。 場面に点在するアリのように小さい人物、塔の上の小さな家、そして背景にあるにぎやかな都市全体を鑑賞してください。
2. ハプスブルク家の宝箱を探検
美術工芸館(クンストカマー)は2,200点の財宝・珍品を展示する世界で最も重要なコレクションです。触れることはできなくとも、象牙の彫刻やミニチュア、時計、絵画、複雑な彫刻、壁掛け、コイン、武器をじっくり鑑賞するのは十分に感動的です。 目がくらむような25cmほどの純金の展示品が目に入ってきたら、それがチェッリーニの「サリエラ」です。 この金とエナメルでできた入れ物は、博物館のきらびやかなハイライトの1つです。
3. その時ならではの特別展を見学する
常設の絵画や美術品を堪能したら、ウィーン美術史博物館がテーマを設けて開催するその年の特別イベントを訪れてください。思いがけない美術品に出会えるかもしれません。
4. 丸天井ホールの内部を見上げる
キューポラホールはウィーン美術史博物館の心臓部です。 19世紀の複合施設の中心であり、ミュージアムを訪れる人々の待ち合わせ場所でもあります。 世界一美しいと言われるここのカフェに座って周りを見回してください。ホールは白い大理石で覆われ、金で装飾されています。見上げると、ウィーンで最も華やかなドーム型の天井の1つが太陽を浴びています。
5. ホーブブルク王宮のショップを訪れる
ウィーン美術史博物館 (KHM) からそう遠くないリング通りにあるインペリアルショップは、KHMの創立者であるハプスブルク家に敬意を表しています。厳選されたウィーン産の高品質の製品と高級品が揃い、旅行者にとって魅力的なお土産が見つかることは間違いありません。