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    • Ambras Castle
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      フィリピーネ・ヴェルザーとインスブルックのアンブラス城

      オーストリア大公フェルディナント2世は、秘密の妻フィリピーネ・ヴェルザーの隠れ家に、中世の要塞アンブラス城をルネッサンス様式に再建しました。

    フィリピーネ・ヴェルザーとインスブルックのアンブラス城

    オーストリア大公フェルディナント2世は、秘密の妻フィリピーネ・ヴェルザーのために隠れ家として、中世の要塞アンブラス城をルネッサンス様式に再建しました。。今日、アンブラス城を訪れる人々は、伝説の女城主の生活の様子と共に、世界初の博物館の真の宝物コレクションなど、16世紀の中世の世界を体感できます。

    神話、それとも事実?

    •                 Philippine Welser / Innsbruck, Schloss Ambras
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    •                 Archduke Ferdinand II. / Innsbruck, Schloss Ambras
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    •                 Andreas and Karl, sons of Philippine Welser / Innsbruck, Schloss Ambras
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    オーストリア大公フェルディナント2世は、ポルトガル、または、フランスの王妃と結婚することになっていました。しかし、恋に関してはよくあることですが、事は別の方向に展開を見せました。1557年、大公は本当に愛する人、一般人の豪商の娘フィリピーネ・ヴェルザーと秘密裏に結婚したのです。その頃の時代は、そのような結婚を教会は認めていましたが、社会からはまったく疎外されていました。それため、フィリピーネ・ヴェルザーは、多くの大公の愛人たちがそうであったように、新しく再建されたアンブラス城に隠れ暮らすことになったのです。幸せな結婚生活で4人の子供に恵まれましたが、子供たちはハプスブルク一族からどの称号も継承されることはありませんでした。

    長男のアンドレアスが枢機卿に任命されると、二人はローマ教皇から彼らの結婚を公にする許可が正式に認められ、やがて秘密裏にしてきたすべてのことを明らかにすることができました。真に美しい人であったと伝えられるフィリピーネは、病弱な人々や病人たちを自らが持つ薬草の知識で治療し、助けました。このことが、一般人の間でも、貴族の間でも、彼女がとても人気があった理由の一つです。フィリピーネはまた、地方のソールフードのレシピを完成させとか、彼女に由来する料理本まであるという風説まであります。

    芸術の天国、アンブラス城

    •                 Innsbruck Ambras castle / Innsbruck, Schloss Ambras
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      城の外観

    •                 Courtyard of Ambras Castle / Innsbruck, Schloss Ambras
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      城の中庭

    •                 Armory at Schloss Ambras in Innsbruck / Innsbruck, Schloss Ambras
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      アンブラス城の武器庫

    •                 Ambras Castle
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      スペインの間

    華やかな庭園に囲まれた城内の建物の中で、最も芸術的に重要なホールが、後期ルネッサンス様式の「スペインの間」です。芸術に対するフェルディナントの強い関心のおかげで、肖像画、珍品、その他の貴重な品々など、殊のほか重要なコレクションが当時蒐集されました。記録によると、大公は城の下層部を展示スペースとして使用することを計画し、その結果、アンブラス城が世界初の博物館となったのです。20ヘクタールの広さを誇る城公園は、園芸の総合芸術です。人口の滝は当時も、現在も変わることなく、ここを訪れる人々を魅了しています。この公園には、数多くの種類の動植物が生息しているほか、魚のいる池、鹿公園、ブドウ畑、東屋などがあります。

    アンブラス城にある16世紀のスパ

    •                 Bath of Philippine Welser / Innsbruck, Schloss Ambras
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      アンブラス城にあるフィリピーネ・ヴェルザーのお風呂

    アンブラス城の特異な展示品として、フィリピーネ・ヴェルザーのお風呂があります。このお風呂は、当時としてはとても豪華に設えられた城のウエルネス・エリアに備え付けられ、侯爵夫人の日課として使用されていました。深さ1.6mの風呂は熱した石を入れたかまどによって温められ、暖かく温度が保たれていました。侯爵夫人は熱心な薬草研究者でしたから、ヒーリング効果のために風呂にはハーブが入れられていました。 

    豪華な入浴エリアは、単にリラックスするための心と身体のための避難所というだけではなく、入浴は社会的な儀式でもありました。貴族のゲストたちは食事と飲み物でもてなされ、数時間の間皆で一緒に過ごしました。この多目的なスペースは、ちょっとした治療やボディトリートメントの場所としても使われ、入浴場所をルネサンス時代の本物のスパトリートメントのように転用していました。また同時に、この時代の厳しい社会規範や制限からのストレスを和らげるための入浴が歓迎される機会ともなりました。 

    風説によると、フィリピーネ・ヴェルザーの人生はまさにこのお風呂で終わったと言われています。世間は、彼女の義母は息子が一般人の娘と結婚したことのショックからまったく立ち直ることができなかったこと、またフィリピーネの死は自然なものではなかったということを現在でも言われています。

    Theater an der Wien
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    シカネーダー作、ある騎士の物語

    インスブルックのアンブラス城の珍しい秘めた愛の物語をヒントとして、エマヌエル・シカネーダー作、ある騎士の物語『チロルの美しき大公妃、フィリピーネ・ヴェルザー』の戯曲が生まれました。この戯曲はフィリピーネ・ヴェルザーの人生と仕事、そしてフェルディナント2世との稀有な関係の物語を活き活きと伝えています。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの元共同制作者であったエマヌエル・シカネーダーは、モーツァルトのオペラ「魔笛」の台本作者として名声を得ました。

    彼はまた、現在も数多くのオペラを上演しているアン・デア・ウィーン劇場を創立しました。シカネーダーは、ドイツ語オペラ、および、演劇界の父として知られています。ミュージカル「シカネーダー ― 魔笛の背後にあった激しい愛の物語」は、彼の人生に捧げられた劇で、2016年にウィーンのライムント劇場で初演されました。

    アンブラス城の現在

    アムブラス城 / インスブルック、アンブラス城
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    おとぎ話のような城の現在

    現在、アンブラス城はオーストリアで最も美しい観光スポットとして、また世界初の博物館として知られ、ヨーロッパの文化遺産とも強い関わりがあります。永久展示、および、一時的な展覧会のいずれにおいても、見学者にさまざまな時代への洞察を与えてくれます。その中のハイライトの一つが、ハプスブルクの肖像画ギャラリーです。このコレクションにはヴェラスケス、ファン・ダイク、ルーベンスの傑作が含まれています。 

    武器庫と共に、芸術と驚異の部屋は、アートと文化に高い関心がある人たちにとっては、とても興味深く楽しめるコレクションです。スペインの間は夏季には、印象的なコンサート会場となる一方、魅力的な城の庭園は自然と一体となって、フィリピーネ・ヴェルザーの足跡を辿る散策へと人々を誘います。

    アンブラス城について詳しくは
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