ウィーン・ミュージアム・カールスプラッツ
ウィーンの歴史から芸術、工芸、建築、日常文化まで紹介する、幅広いコレクションを持つウィーン市立博物館、ウィーン・ミュージアム・カールスプラッツは、3年間の大規模改修/拡張工事を経て2023年12月6日リニューアルオープンしました。
ウィーン市の歴史を紹介するこのミュージアムは、市街の模型、グスタフ・クリムトやエゴン・シーレの絵画、オットー・ワーグナーの建築デザイン図などが見られるウィーン市の重要な博物館で、数年に渡るの大改修により床面積は6900平方メートルから1万2000平方メートルと約2倍に拡大され、展示会場も広くなりました。環境に優しい地熱や太陽電池、断熱材を使用することで、必要な電力を自力で賄える新時代の公共施設です。
従来の3つのフロアは、1階の古代ローマ時代から3階の現代のウィーンを時系列で見学できるよう設計されています。4階には新しい企画展示会場「フローティング・フロア」が増築され、カール教会が眺望できる付設のテラスは一般にも公開されています。
常設展『ウィーン、私の歴史』
ウィーン・ミュージアムはオープンを機にオーストリア初の試みとなる、常設展の無料公開を導入しました。内容を一新した常設展『ウィーン、私の歴史』では、新石器時代から現代までのウィーンの歴史を物語る約1,700点の展示品を、3フロア・3,300平方メートルにわたって紹介しています。常設展の無料公開によって、多くの市民や観光客がより気軽にウィーンの歴史文化に親しむことができるようになりました。
ウィーン・ミュージアム・カールスプラッツの開館時間と入場予約
開館時間
火曜日~金曜日:午前 9 時~午後 6 時
土曜日、日曜日:午前 10 時~午後 6 時
月曜休み
レストラン&カフェ
博物館1階にあるテラス付きのレストラン「trude」(モダンなウィーン料理)
営業時間:火曜から日曜の午前8時~深夜0時まで。
テラスフロアのカフェ・バー/キオスク「& töchter」
営業時間:ミュージアムの開館時間内
入場予約
博物館を訪問する時間帯の予約はミュージアムのウェブサイトでできます。常設展『ウィーン、私の歴史』は入場無料です!企画展は有料。
ウィーン・ミュージアム・カールスプラッツの2024年の特別展
◯『ヨハン・ベルンハルト・フィッシャー・フォン・エルラッハ』展
2024年2月1日~4月28日
改装オープン後、初となる特別展では、18世紀に活躍したハプスブルク宮廷建築家ヨハン・ベルンハルト・フィッシャー・フォン・エルラッハ(1656-1723)を取り上げます。フィッシャー・フォン・エルラッハは、博物館に隣接するカール教会をはじめ、シェーンブルン宮殿、オーストリア国立図書館など、ウィーンを代表するバロック建築物を次々と手掛けました。
◯『分離派:クリムト、シュトゥック、リーバーマン』展
2024年5月23日~10月13日
1900年前後に展開された分離派(セセッション)運動。本展では3都市でそれぞれ運動を牽引した3人の芸術家、グスタフ・クリムト(ウィーン)、フランツ・フォン・シュトゥック(ミュンヘン)、マックス・リーバーマン(ベルリン)に焦点を当てます。