リンツは音楽の街
リンツはアントン・ブルックナーが活躍した街で、旧大聖堂で1855年~68年にかけオルガニストとして務めていました。毎年ブルックナーホールを中心に、国際ブルックナー音楽祭が開催されています。また、モーツァルトは1784年、新妻コンスタンツェと共にザルツブルクからウィーンに戻る途中、トゥーン伯爵家に滞在し、「リンツ交響曲」を書きあげたたと言われています。
リンツの音楽ホールドナウ河畔の都市リンツはウィーン、グラーツに次ぐ大きな都市です。リンツはオーストリア最大の工業都市であると同時に、古い伝統文化の遺産を残した文化都市でもあります。またにユネスコのメディアアート都市に制定されています。力強いドナウ川の流れ、ペストリングベルクからの雄大な眺め、躍動する舞台、そして未来型ミュージアム・・・ リンツとの出会いは、日常に刺激的な光をもたらします。
リンツがドナウの河川交易で栄え、宗教改革の時代にはケプラーがここで天文観測に従事、モーツァルトはリンツ交響曲を作曲しています。また、リンツは作曲家アントン・ブルックナーゆかりの街です。ブルックナーはリンツ南部のアンスフェルデンに生まれ、作曲家に転向する前はリンツ大聖堂でオルガニストを務めていました。オーストリアを代表する作家のひとりアーダルベルト・シュティフターはこの街に住み、晩年の大作「晩夏」や「ヴィティコ」を執筆しました。
リンツァートルテは、国境を越えて広く知られるオーストリアの美味しいケーキで、たっぷりのアーモンドパウダーとシナモンやクローブなどをいれた生地に、レッドカラントのジャムをたっぷり乗せ、格子模様を付けて焼いた丸いトルテです。その名は、オーバーエステライヒ州の州都リンツに由来し、350年以上前、そのレシピが初めて書物に残されてた世界初のケーキであるという点でも、非常にユニークなお菓子です。誰がそれらを発明したのかは今も謎のままです。
リンツは都市のライフスタイルとエキサイティングな文化を楽しませてくれます。ミュージアムの無料入場、リンツ市内交通の無料乗車、様々な割引やボーナス付きのリンツカードで多彩なドナウの街を体験してください。3種類のチケットから選択できます:リンツでの短期滞在の1日チケット、ペストリングベルク鉄道(上り下り)のチケットを含む2日間のチケット、または3日間のチケットではペストリングベルク鉄道利用とレストランの割引券が付いています。
「フランシスコ・カロリヌム」州立ギャラリーは、オーバーエステライヒ州に関連した現代美術を展示しています。 この州の過去の芸術や文化、自然、産業をたどるには、第二の中心である「シュロス博物館」を見学しましょう。州立博物館の第三の支柱である「生物学センター」は、教育や実験のために利用できる大きな公園にとりかこまれて、ここでは植物学や動物学を見せてくれます。リンツ近郊の町アンスフェルデンにある、オーストリアの有名な作曲家であり、オルガニストであったブルックナーの生家、アントン・ブルックナー記念館も州立博物館に所属しています。
1979年にアルスエレクトロニカとクラングヴォルケ(サウンドの雲)が開催されて以来、リンツ(2009年にはヨーロッパ文化首都)は、メディアアートとデジタル能力の先駆者として、印象的な活動を続けています。国際的に有名で毎年恒例のアルスエレクトロニカ・フェスティバル、プリ・アルスエレクトロニカ・コンペティション、およびアルスエレクトロニカ・センターとフューチャーラボ、という3つの柱が、研究・開発ならびに地域全体の教育における革新の土台となり、世界的なメディアアートの発展に不可欠な推進力を提供しています。
ヘーエンラウシュ(Hoehenrausch)とよばれる建物の屋上や高い所での展示イベントは、2014年にリンツがメディアアート・シティとしてユネスコ創造都市ネットワーク(UCCN)に認定されたことから行われています。