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    リンツの見どころ

    ドナウの河川交易で栄え、宗教改革の時代にはケプラーがここで天文観測に従事、モーツァルトはリンツ交響曲を作曲しています。また、ブルックナーはリンツ南部のアンスフェルデンに生まれ、オーストリアを代表する作家のひとりアーダルベルト・シュティフターはこの街に住み、晩年の大作「晩夏」や「ヴィティコ」を執筆しました。

    新大聖堂(マリアドーム)
    オーストリア最大の教会は、リンツにある新大聖堂(マリアドーム)です。1924年に完成し、2万人を収容できる大聖堂は建築の傑作であり、美しいステンドクラスの窓が飾ります。ガイドツアーでは、高さ15mある教会の美しい内陣を見学し、尖塔からは街の眺望が楽しめます。大聖堂の神聖な空間は人々の安らぎの場です。街の散策の後、一休みするには最適の場所です。

    アルター・ドーム(旧ドーム)

    17世紀末イエズス会の聖イグナチウス教会として建てられたリンツ最大のバロック教会。1785〜1909年にはリンツの大聖堂で、1855〜68年の13年間ブルックナーがオルガン奏者を務めました。

    中央広場と旧市街

    リンツの中心部には多くのショップやレストランがあります。中央広場は一年を通じて様々なイベント会場が行われ、市場が立ちます。建物に囲まれた広場としては、オーストリアで最大のリンツの中央広場の中心には、1723年に建てられた20mの印象的な聖三位一体柱が目を引きます。災害、火災、戦争、疫病から市を守ってくれた感謝の記念柱です。中央広場はドナウ川の近くに位置し、重要な歴史的建造物に囲まれています。例えば、旧市長の政庁、リンツ観光局が入っている旧市庁舎、リンツ芸術工科大学の建物、有名なグロッケンシュピール(鐘楼)を持つファイヒティングハウスなどがあります。

    ラントハウス(州庁舎)
    州政府のあるこの建物は、オーストリアで最も美しいルネサンス宮殿のひとつといわれています。回廊に囲まれた中庭には7つの惑星の擬人像と紋章で飾られた「プラネーテンブルネン(惑星の泉) 」があり内部のホールではケプラーが講義をしていました。

    リンツ城と博物館
    既に799 年古文書に記されたこの城は、フリードリヒ3世の時代に改築され皇帝の居城となりました。1800年火災に遭ったのち兵舎として再建され、1963年以来 博物館となり、先史時代、古代ローマ、中世、民俗学などのコレクションが展示されています。丘の上にあるため、リンツのパノラマを楽しむことができます。

    オーバーエステライヒ文化地区
    オーバーエステライヒ文化地区は、州立文化センターのウルスリーネンホーフと、オープンカルチャーハウス(OK)を組み合わせた複合施設で、オーバーエステライヒ州の美術コレクションと、映画館、たくさんの飲食店が入っています。この文化地区はリンツを訪れる旅行者や、リンツに住む人々の人気の待ち合わせ場所です。OKには、音楽スタジオやビデオスタジオ、イベントホールがあり、マルチメディアのプロジェクトや現代アート展が中心です。

    レントス美術館
    ドナウ川畔、グスタフ・クリムト、エゴン・シーレ、オスカー・ココシュカなどを含む現代美術コレクション。

    アルスエレクトロニカセンター
    未来型の大展示会場。芸術、科学技術、社会など、様々な展示や講演会などが約3000m2もの広い会場で開催されます。建物も目を惹く斬新な建築で、夜にはファサードは様々な色のLED照明で美しくライトアップされます。

    ブルックナーハウス
    ドナウ川沿いに1974年に完成したモダンなコンサートホールで会議場ともなり、毎秋に開催される 「ブルックナー音楽祭」の会場として知られています。ブルックナーオーケストラの本拠地としてコンサートが開かれます。

    ミュージックシアター・リンツ
    2013年リンツがユネスコのメディアアートシティに制定されたとき、文化ハイライトとして花々しくオープンしたヨーロッパで最もモダンな州立のオペラハウス。州立劇場 の演出で、オペラ、オペレッタ、バレエ、ダンスなどが上演されます。大ホール、音響ロビー、ブラックボックス・ロビーなどが見学できるガイドツアーがあります。

    市立博物館ノルディコ
    イエズス会の寮であったこの博物館にはリンツ市の歴史が紹介されています。宗教改革の時代にはケプラーがここで働き、1619年に主著「ハルモニカエ・ムンディ(世界の調和) 」を完成しています。

    ペストリンクベルク登山電車

    市街の西北方にある高い丘、ペストリングベルクは、昔は城塞化されていました。1898年開通した軌道式の登山電車は、ギネスブックにも記されたヨーロッパ最大の急勾配で、 537メートルの山頂へ登ります。山上には巡礼教会のほか、グロッテンバーン(洞窟鉄道)や展望台があり、好天のおりにはボヘミアの森やアルプスを見渡すことができます。所要約15分。時代離れした小さな木造電車で鉄道マニアにはこたえられません。

    ムーラル港地区

    ここは野外ギャラリーと言えます。記念碑とも言える約300の落書きが、リンツの港にある古い工業施設やオフィスのファサードを飾っています。世界の約30か国のアーティストたちが、リンツの古臭い波止場を、すてきなアートスポットに変えました。アクセスは徒歩でも、船でも容易です。ツアーもあり、リンツカードがあれば割引されます。

    リンツへの交通

    ◎ アクセス
    鉄道:ウィーン中央駅からRJで約1時間15分。ザルツブルクから約1時間、グラーツから約3時間。
    ドナウ川:ウィーンから5〜9月のシーズンには定期船が就航。朝ウィーンを出港して深夜リンツに着く約16時間の船旅だが、途中ヴァッハウ渓谷等を通過、船内レストランで食事をしながら、美しい風景、沿岸の古城や教会などを、ゆっくり楽しむことができる。
    ドイツのパッサウからは約5時間、これも船上からの風景が美しい。
    空路:リンツ空港はウィーンから約45分
    車:ウィーンからアウトバーンA1 で約2時間、ザルツブルクから約1時間。

    ◎ 市内公共交通機関(バス、市電)
    1回券のほか、1日券(当日のみ有効。ペストリングベルク鉄道は利用不可)、1週間パス(使用開始日は自由。ペストリングベルク鉄道は利用不可)などが便利。 自動販売機または交通局前売り所にて販売。旅行者はリンツカードがお勧めです。

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