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    • Fuschl Castle on Lake Fuschl
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    古城・宮殿ホテル

    古城ホテルといっても、城塞、城、宮殿、城館などいくつかのタイプがあります。時代的には、中世後半(12〜16世紀)に建てられたゴシックの砦、ルネサンス(16〜17世紀)の城、バロック(17〜18世紀)の宮殿、それ以降のロココ、アンピール、19世紀歴史主義時代の宮殿や城館などです。

    数世紀にもわたる増築、改築の歴史をもつ古城ホテルには、これら様々な建築様式が融合しています。中世からルネサンス期にかけての防衛機能を有する城塞には、言わば地獄から天国までが凝縮されていました。

    地下室には牢獄、拷問室などがあり、その上に武器庫、その上階には居間、寝室、台所などの居住空間、その上には、公式のセレモニーや饗宴に用いられた騎士の広間、そして最上階には礼拝堂がありました。

    当時の拷問室は、今やフィットネスルームなどに変貌していますが、広間や礼拝堂は今日も、多くの催し物、結婚式や披露宴などに豪華な会場を提供しています。

    文化のタイムトリップ
    幾世紀にもわたり、貴族は、世俗文化の基本的な担い手でした。従って、多くの古城ホテルでは、代々の城主が蒐集した古典絵画のコレクションなど、貴重な文 化遺産の数々を見ることができます。廊下に飾られた彫像や、庭園の片隅の噴水などの中にも、重要文化財が含まれています。

    味のタイムトリップ
    古城が、まだ城として機能していた時代の正餐の模様は、映画化されたシェークスピア劇などから垣間見ることができますが、メニューに厳格な差別があったことは、画面だけでは不明瞭です。
    とりわけ重要なのは、王侯貴族のスポーツであった狩猟が庶民には厳禁されていたことです。このため、ヴィルト(フランス語のジビエ)と呼ばれる野生肉料理や淡水魚料理も、王侯貴族の特権でした。
    他方、家畜の肉や頭、内蔵などは、城主からも許可された庶民の御馳走でした。もちろん、民主主義の現代では、こうした差別は無くなり、あらゆる素材が貴族的に調理され食卓に供せられます。

    リビングのタイムトリップ
    古城からホテルへの改築にあたっては、最新の施設を導入しながらオリジナルの雰囲気を生かすことに、最大の努力が払われています。
    また、画一化された最新のホテルと異なり、古城ホテルの客室は、それぞれ違っています。従って、繰り返しお気に入りのホテルを訪れ、ゴシックの部屋、ルネサンスの部屋、バロックの部屋などに住み、数百年前の城主の安楽椅子に身を沈めるのも、古城ホテルの醍醐味です。

    主なホテル
    パレ・コーブルク・レジデンツ(ウィーン)
    ホテル・インペリアル(ウィーン)
    シュロスホテル・デュルンシュタイン(ドナウ河畔・デュルンシュタイン)
    シュロス・フッシュル(ザルツカンマーグート、フッシュル)
    シュロス・メンヒシュタイン(ザルツブルク)
    シュロス・ガーベルホーフェン(シュタイヤマルク州フォーンスドルフ)
    シュロスホテル・マッツェン(チロル州ライト)

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