検索

    ワッハウのアンズ団子

    ドナウ川のワッハウ渓谷はアンズの産地で、ワッハウのアンズは大きくて味が濃くEU指定のブランド品になっています。このレシピではワッハウ産のアンズを使っています。

    作り方

    (調理:レナーテ・ワーグナー)

    1.柔らかめ(室温)のバターにバニラシュガーと塩少々を加えてクリーム状にする。卵にトプフェン(クワルク)と小麦粉を加えて混ぜ、全体を滑らかな生地に仕上げる。丸めてホイルで包み、涼しい場所で約30分寝かせる。

    2.アンズの種を取り除く(木べらで押し出すか、切り開いて)。アンズ1個に角砂糖1個を入れる。

    3.台に粉を振り、生地を厚さ約5cmのロール状にし、包丁で10個に切り分ける。ひとつづつ手のひらで少し平らにし、真ん中にアンズを載せ、生地を折りたたんでしっかり穴をふさぐ。小麦粉を手に振りかけ団子の形に整え、打ち粉をした台の上に置く。

    4. 大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩をひとつまみ入れる。沸騰したらアンズ団子を入れ、10~13分ほど茹でる。その間、団子がくっつかないように時々軽くかき混ぜる。 

    5. その間にフライパンにバターを溶かす。パン粉を加え、シナモンで味付けし、黄金色になるまでローストする。最後に砂糖をたっぷり振りかける。

    6. 茹で上がった団子を丁寧に取り出し、用意しておいたパン粉を転がしながらまぶす。盛り付けて、粉砂糖をふりかける。


    ヒント1:トプフェンやクワルクは日本では入手が難しいので、フロマージュブランや水切りヨーグルトで代用することもできます。
    ヒント2:団子が崩れないように、アンズを詰める前に試し茹でをしてみるとよいでしょう。必要に応じて、柔らかすぎる生地は少量の小麦粉で、固すぎる生地はバターで修正します。


    ご存知でしたか?

    伝統的なアンズ団子は、ワッハウの代名詞と言えます。そして、オーストリアらしく異文化に対してオープンで、うまく異文化を融合してきたことを示す一例でもあります。原産が中国であったアンズ、もともとポリネシアの植物からできた砂糖、団子料理というオーバーエステライヒ州の調理法を組み合わせた名物料理なのです。EUは、独自性を持つ物にブランド指定を設けています。ワッハウのアンズもその一つで、ワッハウのアンズ農家は厳しい規制を難なくクリアし、ヨーロッパ全土で通用する保護原産地呼称の証明書を取得し、この貴重な果実「ワッハウ・アンズ」は最高級品として認定されています。

    media_content.tooltip.skipped